戦後の混乱期に横須賀で生まれ養子縁組で渡米した木川洋子さん。
木川剛志が協力し、彼女の生き別れた母を探す旅が、全国放送されます。
2018年8月のことでした。木川洋子さんの娘、シャーナからFacebookでメッセージが届いたのは。
I’m looking for relatives in Japan or that have moved to the USA. My mother was adopted from Japan by American in 1953. And her last name was Kigawa, First name was Yoko.
メッセージを送ってきた女性の母親の名前は木川洋子。日本生まれの方でした。
戦後の混乱期におそらく米兵と思われる外国人と日本人の間に、横須賀で生まれました。彼女の母親は洋子さんを5歳まで大変な環境の中で育てます。今でも洋子さんは母の信子さんの愛情を感じておられる。よほど、大切に育てられたのでしょう。
しかし、彼女の周りの環境は、洋子さんを育て続けることをあきらめされるものでした。今と違い、当時の混血児はたいへんな差別の環境にありました。そのような環境の中、彼女たちの将来を手助けする団体が多く生まれます。有名なのはエリザベスサンダースホームさん。洋子さんは宣教師夫妻の運営する幸保愛児園の保護を受け、アメリカ陸軍将校の養子となることになりました。
養子縁組で渡米。基地へ面会に来た洋子さんの母に、洋子さんは「行かないで」と泣き叫びます。「必ず迎えに来るから」。その言葉を信じて66年。洋子さんは実の母と会うことなく、日本に来ることもなく。
この話を聞いて、私はどうしても彼女の母を探したいと思いました。また、故郷を探したいと思いました。この思いはクラウドファンディングで多くの人と心を一つにして、資金の協力をいただきました。ありがとうございます。
そして、2019年の10月に木川洋子さんに来日していただきました。
この模様は2019年10月16日にABCで関西ローカルで放送されました。反響は大きかったそうです。番組のカメラマン、中西朋暁さんは昨年度の写真記者協会の協会賞(グランプリ)を取られました。その時の放映時間は15分。それが30分番組になって全国放送です。
「母をさがして 〜養子縁組で渡米した洋子〜」
放送:テレビ朝日系列「テレメンタリー2020」
戦後まもなく米兵と日本人女性の間に生まれ、5歳の時に養子縁組でアメリカに渡った女性。実の母に会いたいと、SNSで手あたり次第に母と同姓の日本人にメッセージを送った。それを受け取ったある男性が胸を打たれ、母親探しを決意。女性の渡米を記した新聞記事があることもわかり、半年後には暮らしていた町を探し出した。女性は66年ぶりに日本に降り立った。かつて暮らしていた場所で蘇った記憶。最後に待っていたものは…。
制作:朝日放送テレビ
放送日等は地域によって異なります。
関東では4月26日(日)朝4時30分から
関西では4月26日(日)朝4時55分から
長崎と新潟の場合は25日(土)に放送されるようです。
その他地域は番組公式サイトテレメンタリー放送時間でご確認ください。
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