ポルトガルの観光映像祭 – LOUSÃ

ポルトガルに来ています。日本国際観光映像祭も所属するCIFFTと呼ばれる観光映像祭ネットワーク構成映像祭の一つ、ART&TURという国際観光映像祭に参加するために来ています。この映像祭とは縁が深く、2018年の大会からおそらく4回目の参加になろうかと思います。この映像祭から多くのことを教えてもらって、日本国際観光映像祭を立ち上げた経緯があります。

会場近くの街並み

映像祭に参加する理由としては、まずはこの映像祭で審査員をつとめていること。そのため授賞式でトロフィーを授与する役割があります。そして、次に日本国際観光映像祭でも受賞した海外の作家たち、日本に来られなかった作家たちと交流することもあります。それ以外にも観光映像の応募をお願いすることもあります。そして大切なことは、世界の観光映像の最先端を見て感じて、それを日本の映像祭の運営にフィードバックする必要があります。

LOUSÃ – ロウザン

映像祭の今年の会場となっているのがロウザンという街です。聞き慣れない街なのですが、実は2018年にも来ていました。その時はレイリアが会場で、そこから東部に向かったところにあるシェールビレッジ、現地でいうところのXISTOという山の中にある集落を訪れる時に起点となった街でした。その時の模様は昔のYoutubeに載せていました。

XISTO(シェール:結晶片岩を使った住宅がある山の集落のことをそう呼びます)は20以上存在して、観光として成功しているところもあれば、朽ち果ててるところもありました。昔の写真を見ると、ヤギを多く引き連れながら山の中を歩く人々のものもありました。今は、ライフスタイルの変化もあるのでしょう、ヤギとともに生活する人は少なくなり、もっぱら観光目的の場所となっています。ただ、ここで食べるヤギのスープは絶品です。

ロウザンの街は歩くだけで楽しい街です。

街の中を歩くと、ヨーロッパの歴史ある集落と同じように自然と教会前の広場へと到着します。教会は開放されていて、中では静かに住民が祈りを捧げていました。

また、XISTOのロゴマークがある建物があって、なんだろうと中に入ってみるとXISTOと地域の文化や歴史、芸術を紹介する博物館でした。入館料は無料。こういうコミュニティベースの施設が小さな町にもあることはとてもいいな、と思いました。

いよいよ映像祭はクライマックスへ

映像祭は10月22日からスタートして、本日は24日、3日目。今日からいよいよ、映像祭もクライマックスになっていきます。

24日の午後からはART&FACTORYに関連する企画が行われます。ART&FACTORYは日本国際観光映像祭でも日本版を開催していますが、映像祭に合わせて作家たちを招待して行うコンテストです。開催地に関する映像を制作して発表するんです。木川も数年前に映像作家の須藤カンジさんに監督をお願いして映像を作りました。

こちらは2019年の開催地、トレス・ヴェドラスで作ったものです。日本人にもとっても、檀一雄さんが住んだサンタクルースがあったりと縁のある地域でした。ここはワインと風車が有名でそれらが風景に溶け込んだ素敵な場所でした。

ストーリー自体は耳の聞こえない女性が、トレス・ヴェドラスを旅行し、聴覚以外の他の感覚で観光を楽しむというもの。幸いにも賞をいただきました。

須藤カンジ監督の「Sound of Centro」

今日のART&TURのプログラムでは過去の作品として、このSound of Centroが上映されるとのことです。そして、今回のファクトリーにはイタリアチームと中国チームが参加とのこと。それらのプレミア上映が行われるようです。楽しみです。

映像祭に参加してやはり驚くのが観客の反応。笑うところのポイントが日本とは違うし、もっというと大きな反応があります。昨日、台湾のIf I Meet You Again_(Matsu TV & SHORT FILM)という映像が流れました。台湾のMatsu島の観光プロモーションのための胸キュン系のショートフィルムなのですが、会場からいろんな声があがるあがる。反応がダイレクトです。こういう感覚を体験すると、海外向けの観光映像の作り方も少し変わっていくのではないだろうか、そう思いました。

そして明日、25日はいよいよ授賞式。映像祭で一番盛り上がる瞬間です。また、そちらも報告できれば、と思います。

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